歯と認知症
2017年2月20日
こんにちは。歯科医師の長野です。
本日はこのようなお話。
「物をよく噛むと脳が刺激される」と聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。
噛んだ時の刺激は歯の根っこの周りにある歯根膜というクッションから脳に伝わり、その刺激は脳の中の感覚や運動、記憶や思考、意欲を司ってい
る部分を活性化します。
こんな研究結果があります。
歯のないマウス、つまり噛むことができないマウスは噛むことができる正常なマウスに比べて、アルツハイマー型認知症の原因と考えられているアミロ
イドβ蛋白が大脳皮質に沈着し、老人斑が多く、記憶などに関わる海馬の細胞数が少なくなっていました。また、噛みにくくしたマウスの歯を修復する
と正常なマウスと同程度まで記憶が回復したそうです。
つまり、歯がしっかりしているとうことは認知症予防につながりますし、歯を治療し噛めるようになることでも認知症予防になるということです。歯がなく
てもインプラントやきちんとあった入れ歯を使用することで、歯と同様の働きをしてくれます。
健康で長生きするためにも歯の健康を保つことが大切ですね。